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ディラックのデルタ関数とフーリエ級数の関係

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浪人の末に後期試験で男だらけの工業大学に進学した。勉強はほどほどにサークルで女子と楽しい大学生活を送ると思いきや、まともに話せずに1年間女子話さずに童貞を継続。「このままでは一生童貞だ」と思い大学1年の春に、、、

$$\newcommand{\diff}{\mathrm{d}}$$

ディラックのデルタ関数は、物理的な要請で英国の物理学者、ポール・ディラックによって考案された“超関数”と呼ばれるものですが、大概、そんなことは気にせずに”関数”として扱っています。それは、それでいいのですが、それではディラックのデルタ関数とフーリエ級数との関係はどのようなものなのでしょうか。ここでは複素フーリエ級数とディラックの関数との関係を説明して行きます。

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複素フーリエ級数とは?

複素フーリエ級数は一度取り上げていますが、ここで復習しておきます。まず、複素フーリエ級数を考える上でオイラーの公式を知っていなければなりません。オイラーの公式は、次のとおりです。

$$\mathrm{e}^{ix} = \cos x+ i\sin x$$でしたね。この式から次のような式が導き出せます。

$$\begin{align*}\mathrm{e}^{inx} = \cos nx + i\sin nx  \\ \mathrm{e}^{-inx} = \cos nx – i\sin nx\end{align*}$$ですので、$$\begin{align*}\cos nx = \frac{1}{2}\left(\mathrm{e}^{inx} + \mathrm{e}^{-inx}\right) \\ \sin nx = \frac{1}{2i}\left(\mathrm{e}^{inx} – \mathrm{e}^{-inx}\right) = -\frac{i}{2}\left(\mathrm{e}^{inx} – \mathrm{e}^{-inx}\right)\end{align*}$$

ここでフーリエ級数は、$$f(x) \sim a_0 + \sum_{n=1}(a_n \cos nx + b_n\sin nx)$$です。そこで、$$\begin{align*}a_n\cos nx + b_n\sin nx = \frac{1}{2}a_n\left(\mathrm{e}^{inx} + \mathrm{e}^{-inx}\right) – \frac{i}{2}\left(\mathrm{e}^{inx} – \mathrm{e}^{-inx}\right)\end{align*}$$となります。ここで、$$\begin{align*}c_0 = a_0 , \\ c_n = \frac{1}{2}\left(a_n – ib_n\right)\mathrm{e}^{inx}, \\ d_n =  \frac{1}{2}\left(a_n + ib_b\right)\mathrm{e}^{-inx}\end{align*}$$と置きます。するとフーリエ級数は$$\begin{align*}f(x) \sim c_0 + \sum_{n=1}^{\infty}\left(c_n\mathrm{e}^{inx} + d_n\mathrm{e}^{-inx}\right)\end{align*}$$となります。ここで、$$c_n,\,\,\,d_n$$は、

$$\begin{align*}c_n = \frac{1}{2}\left(a_n – ib_n\right) = \frac{1}{2\pi}\int_{-\pi}^{\pi}f(x)(\cos nx – i\sin nx)\diff x = \frac{1}{2\pi}\int_{-\pi}^{\pi}f(x)\mathrm{e}^{-inx}\diff x \\ d_n = \frac{1}{2}\left(a_n + ib_n\right) = \frac{1}{2\pi}\int_{-\pi}^{\pi}f(x)(\cos nx + i\sin nx) = \frac{1}{2\pi}\int_{-\pi}^{\pi}f(x)\mathrm{e}^{inx}\diff x\end{align*}$$となります。$$d_n = c_{-n}$$を置き直すと、

$$f(x) \sim c_0 + \sum_{n=1}^{\infty}(c_n\mathrm{e}^{inx} + \mathrm{e}^{-inx}) \\ = \sum_{n=1}^{\infty}c_n\mathrm{e}^{inx}, \\ c_n = \frac{1}{2\pi}\int_{-\pi}^{\pi}f(x)\mathrm{e}^{-inx}\diff x $$

これが複素フーリエ級数です。

ディラックのデルタ関数とフーリエ級数の関係

ディラックのデルタ関数の定義

$$\begin{align*}\delta(x) = \left\{\begin{array}{}0 && (x \neq 0) \\ \infty && (x = 0)\end{array}\right. \\\int_{-\infty}^{\infty}\delta(x)\diff x = 1 \end{align*}$$

このことから、

$$\begin{align*}\int_{a}^{b} \delta (x – x^{\prime})\diff x = \left\{\begin{array}{}1 && ( a < x < b) \\ 0 && ( x < a, x > b)\end{array}\right. \\ \int_{a}^{b} f(x^{\prime}) \delta ( x – x^{\prime})\diff x^{\prime} = \left\{\begin{array}{}f(x^{\prime}) && (a < x < b) \\ 0 && (x < a, x > b)\end{array}\right.\end{align*}$$と定義されました。

ここで複素フーリエ級数の出番です。

$$f(x) \sim \sum_{n=-\infty}^{\infty}c_n\mathrm{e}^{inx}, \\ c_n = \frac{1}{2\pi}\int_{-\pi}^{\pi}f(x)\mathrm{e}^{-inx}\diff x$$

ここで、定義域$$-\frac{ L}{2} \leq x \leq \frac{L}{2}$$で関数$$\begin{align*}f(x) = \sum_{n=-\infty}^{\infty}\dot{f}(k_n)\mathrm{e}^{ik_n x} && (1) \end{align*}$$と表すことができます。ただし、$$k_n = \frac{2\pi n}{L}$$です。$$\dot{f}(k_n)$$はフーリエ係数ですね。$$\dot{f}(k_n)$$は次のようになります。

$$\begin{align*}\dot{f}(k_n) = \frac{1}{L}\int_{-\frac{L}{2}}^{\frac{L}{2}}f(x)\mathrm{e}^{-ik_n x}\diff x && (2)\end{align*}$$

ここで$$f(x)$$をデルタ関数に置き換えてみると、$$\begin{align*}\dot{f}(k_n) = \frac{1}{L}\int_{-\frac{L}{2}}^{\frac{L}{2}}\delta (x)\mathrm{e}^{-ik_n x}\diff x = \frac{1}{L} && (3)\end{align*}$$となります。(3)に(1)を代入すると、$$\begin{align*}\delta (x) = \frac{1}{L}\sum_{n=-\infty}^{\infty} \mathrm{e}^{ik_n x} && (4)\end{align*}$$となります。ここで、$$\Delta k = \frac{2\pi}{L}$$とおいて(4)を書き直すと$$\begin{align*}\delta (x) = \frac{1}{2\pi}\sum_{-\infty}^{\infty}\Delta k\mathrm{e}^{ik_n x} && (5)\end{align*}$$となります。そして、極限$$L \rightarrow \infty$$をとるとnの和はkの積分になり、デルタ関数の積分表現の$$\begin{align*}\delta (x) = \frac{1}{2\pi}\int_{-\infty}^{\infty} \diff k \mathrm{e}^{ikx} && (6)\end{align*}$$となります。(6)は偶関数です。

 

まとめ

ディラックのデルタ関数とフーリエ級数との関係は、オイラーの公式が取り結びます。

ディラックのデルタ関数の積分表現が複素フーリエ級数と密接な関係があります。複素フーリエ級数からディラックのデルタ関数を代入することで、ディラックのデルタ関数の積分が求められました。そして、ディラックのデルタ関数の積分は偶関数です。

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